園長のお話し

「子どもから学ぶ」

 

 - 井石 彰

 草花が咲き誇る季節になり、子どもたちも散歩に出かける機会が多くなりました。その散歩の途中で、子どもたちは色々なものに興味を示します。子どもたちにとって、神さまの造られたこの世界は驚きと不思議がいっぱいです。子どもたちは散歩しながら、その世界を楽しんでいるかのようです。
 子どもを育てることは、子どもをどのように見るかに深く関わっています。キリスト教の幼稚園として大切にしているイエスさまと子どもたちとの話があります。ある日、神さまのお話をされているイエスさまの所に、親たちが子どもを連れてやって来ました。親たちは子どもの健やかな成長を願って、イエスさまに祝福をしてもらおうと思ったのです。しかし、弟子たちは神さまのお話をしているイエスさまの邪魔になると、その親たちを叱りつけて子どもを追い払おうとしました。弟子たちの目には、子どもは未熟なものにしか見えていなかったのです。それを見て、イエスさまは逆に弟子たちを叱って言われたのです。「子どもたちをわたしの所に来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。子どものように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない」と。「神の国」とは、神さまの愛による救いのことです。イエスさまはその神さまからのプレゼントを喜んで受け入れることにおいて、子どもたちは未熟どころか、大人たちのお手本であると見ておられるのです。だから、大人たちに子どもを見習って、「子どものように神の国を受け入れなさい」と言われたのです。イエスさまの目には、子どものもつ良さが見えていたのです。
 私も子どもに見習わなくては、と思ったことがあります。子どもたちはこれからのことをあれこれと心配したり、過ぎたことをいつまでも悔やんだりせず、「いま、このとき」を一所懸命に生きています。その子どもたちの姿を見ていると、大切なのは「いま、このとき」だよと教えてくれているようでした。子どもに教えるだけではなく、子どもから学ぶこともたくさんあります。