園長のお話し

「一人ひとりのゴールをめざして」

 

 - 井石 彰

今年もコロナ禍の中での運動会となりました。そのために西小学校の校庭をお借りしての全園児による運動会はできず、年少・年中・年長の学年別の運動会を園庭で行うことにしました。

5月の連休明けから、子どもたちは運動会に向けて練習を始めました。しかし、緊急事態宣言が発令されて家庭保育への協力をお願いすることになり、全員そろって練習をすることができなくなりました。それでも、子どもたちは運動会を楽しみにしていました。そこで、練習は十分できてなくても、今できることをして運動会を楽しもうと話し合って当日を迎えました。

運動会当日は3日間とも天気が悪くて心配をしました。年少と年中の運動会は予定通りに無事に行うことができましたが、年長の運動会は小雨が降りつづいていたために、幼稚園のホールでマーチングだけを行いました。年長の保護者の皆様は、さぞ残念だったと思います。ホールで行うと決まったとき、年長の子どもの一人が、「園長先生、どうして外でしないの?」と訴えてきました。子どもたちも園庭で行うことを楽しみにしていたのです。特に、「ひまわり組」と「こすもす組」に分かれての「かけっこのリレー競走」は、練習のたびに盛り上がって、子どもたちはお互いに「運動会のときはぜったい勝つぞ」と言い合っていました。だから、どうしてもリレー競走はやりたかったのでしょう。その子どもたちの思いは、ぜひ別の機会に実現させてあげたいと思っています。

運動会でいちばん声援があがるのは、かけっこです。子どもたちは、「がんばれー」の声の中を、ゴールをめざして走ります。中には、立ちどまって進もうとしない子どももいます。そんな子どもたちの姿を見て思うのは、目の前の共通のゴールのほかに、一人ひとりに成長のゴールがあるということです。そのゴールとはたくさんの人たちの前でも勇気を出して走るとか、ころんでも泣かないとか、最後まで走りきるとか、子どもによってそれぞれです。子どもたちは一人ひ

とりのゴール(目標)をめざして進んでいきます。その子どもたちのがんばっている姿に心からエールを送りたいと思います。